太田記念美術館

東京・原宿にある浮世絵専門の私立美術館です。1980年開館。コレクションは約1万500…

太田記念美術館

東京・原宿にある浮世絵専門の私立美術館です。1980年開館。コレクションは約1万5000点。浮世絵の楽しさを皆さまにお届けします。表記がない画像は太田記念美術館の所蔵。公式サイトは http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/

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記事一覧

本能寺の変を月岡芳年も描いてみた。

本能寺の変は、天正10年(1582)6月2日、京都の本能寺に滞在していた織田信長に対し、家臣である明智光秀が謀反を起こした事件のこと。以前、別記事にて、歌川国芳による本能…

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北斎の「奇想の富士」ベスト5を選んでみた。

葛飾北斎の代表作といえば、誰しも「冨嶽三十六景」を思い浮かべることでしょう。しかしながら、「冨嶽三十六景」が完結後すぐに刊行された『富嶽百景』はそれほど有名では…

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オンライン展覧会アーカイブズ、始めます。第一弾は「江戸の土木」展。

2021年1月、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、日本各所で緊急事態宣言が発令されました。それに対し、太田記念美術館では、東京都に来ることができない方や不要不急…

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【オンライン展覧会】「江戸の土木」展

太田記念美術館にて、2020年10月10日~11月8日に開催された「江戸の土木」展のアーカイブです。展示作品・全70点の画像、ならびに、展示室内の作品解説を掲載しています。…

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本能寺の変を歌川国芳が描いてみた。

本能寺の変は、天正10年(1582)6月2日、京都の本能寺に滞在していた織田信長に対し、家臣である明智光秀が謀反を起こして襲撃した事件のことです。寝込みを襲われた信長は、…

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雪の日はご用心ー歌川広景「江戸名所道戯尽 十四 芝赤羽はしの雪中」

東京では頻繁に雪が降らないため、ちょっとの雪でも、足を滑らせて転んでしまうことが往々にしてあります。そんな不注意から起きる事故は、江戸時代にもあったようです。 …

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本能寺の変を月岡芳年も描いてみた。

本能寺の変を月岡芳年も描いてみた。

本能寺の変は、天正10年(1582)6月2日、京都の本能寺に滞在していた織田信長に対し、家臣である明智光秀が謀反を起こした事件のこと。以前、別記事にて、歌川国芳による本能寺の変の浮世絵をご紹介しましたが、国芳の門人である月岡芳年も、本能寺の変を描いています。

月岡芳年が描いた本能寺の変が、こちらの「京都四条夜討ノ図」。元治元年(1864)の制作です。右端にいる織田信長が、敵兵に槍を突き付けられて

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北斎の「奇想の富士」ベスト5を選んでみた。

北斎の「奇想の富士」ベスト5を選んでみた。

葛飾北斎の代表作といえば、誰しも「冨嶽三十六景」を思い浮かべることでしょう。しかしながら、「冨嶽三十六景」が完結後すぐに刊行された『富嶽百景』はそれほど有名ではないかもしれません。

理由としては、画面がモノクロであるため、華やかさに欠けること。また、絵本という冊子形式であるため、展覧会では見開きしか紹介されず、記憶に残りづらいことなどが挙げられます。

しかしながら、どれだけユーモラスな視点で富

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オンライン展覧会アーカイブズ、始めます。第一弾は「江戸の土木」展。

オンライン展覧会アーカイブズ、始めます。第一弾は「江戸の土木」展。

2021年1月、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、日本各所で緊急事態宣言が発令されました。それに対し、太田記念美術館では、東京都に来ることができない方や不要不急の外出を控える方にも、展覧会を楽しんでいただくため、「和装男子」展のオンライン展覧会を実施しました。

全国の美術館や博物館の中でも珍しい試みであるため、どのような反響を得られるか大きな不安がありましたが、私たちの予想を上回る大勢の方々

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【オンライン展覧会】「江戸の土木」展

【オンライン展覧会】「江戸の土木」展

太田記念美術館にて、2020年10月10日~11月8日に開催された「江戸の土木」展のアーカイブです。展示作品・全70点の画像、ならびに、展示室内の作品解説を掲載しています。作品画像はある程度細部までは拡大できますので、美術館で実物をご覧いただくようにお楽しみいただけます。オンライン展覧会の入館料は、実際の美術館の入館料と同額である800円です。ご覧いただける期間は無期限となっておりますので、いつで

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本能寺の変を歌川国芳が描いてみた。

本能寺の変を歌川国芳が描いてみた。

本能寺の変は、天正10年(1582)6月2日、京都の本能寺に滞在していた織田信長に対し、家臣である明智光秀が謀反を起こして襲撃した事件のことです。寝込みを襲われた信長は、自ら弓を取って戦うものの、多勢に無勢のため、寺に火を放ち、自害しました。NHK大河ドラマでもクライマックスの一つとなる、歴史上でも重要な出来事です。

さて、この本能寺の変の様子を、江戸時代の浮世絵師である歌川国芳が絵画化している

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雪の日はご用心ー歌川広景「江戸名所道戯尽 十四 芝赤羽はしの雪中」

雪の日はご用心ー歌川広景「江戸名所道戯尽 十四 芝赤羽はしの雪中」

東京では頻繁に雪が降らないため、ちょっとの雪でも、足を滑らせて転んでしまうことが往々にしてあります。そんな不注意から起きる事故は、江戸時代にもあったようです。

こちらは、歌川広景(ひろかげ)が描いた「江戸名所道戯尽(えどめいしょどうけづくし)」という、全50枚からなるシリーズの1図、「十四 芝赤羽はしの雪中」です。

舞台は、増上寺の南側を流れる渋谷川に架かる赤羽橋。現在の地下鉄大江戸線、赤羽橋

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