太田記念美術館

東京・原宿にある浮世絵専門の私立美術館です。1980年開館。コレクションは約1万500…

太田記念美術館

東京・原宿にある浮世絵専門の私立美術館です。1980年開館。コレクションは約1万5000点。浮世絵の楽しさを皆さまにお届けします。表記がない画像は太田記念美術館の所蔵。公式サイトは http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/

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記事一覧

町で働く猫たちをご紹介します

歌川芳藤の「しん板猫のあきんどづくし」では、猫たちが、人間さながらの姿になって、町でさまざまな商品を売り歩く仕事をしています。今回は、一生懸命働く猫たちの様子を…

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病気軍 VS 薬軍の戦いをリポートしてみた

妖怪の姿をした病気たちと、擬人化された薬たちとの戦いを描いたユニークな作品です。描いたのは、歌川国芳の門下である歌川芳虎。動物や器物などを擬人化してユーモラスに…

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江戸っ子は雪が降っても素足で外を歩いていた?という話

雪が降っている中、素足のままで外に出る人はそれほど多くないかと思います。しかし、江戸時代の浮世絵を見てみると、素足で足駄を履いている人が頻繁に登場します。今回は…

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歌川広重の梅の浮世絵で春の訪れを感じてみた

立春を過ぎると、暦の上ではもう春。まだ肌寒い日が続きますが、梅の花が咲き始め、春の到来が近いことを感じさせます。今回は、一足早く春を感じるため、歌川広重が描いた…

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【オンライン展覧会】 「信じるココロ ー信仰・迷信・噂話」

太田記念美術館にて、2022年2月4日~2月27日まで開催の「信じるココロー信仰・迷信・噂話」展のオンライン展覧会です。展示作品全56点の画像および作品解説を掲載していま…

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町で働く猫たちをご紹介します

町で働く猫たちをご紹介します

歌川芳藤の「しん板猫のあきんどづくし」では、猫たちが、人間さながらの姿になって、町でさまざまな商品を売り歩く仕事をしています。今回は、一生懸命働く猫たちの様子を詳しくご紹介しましょう。左上から順番に見ていきます。

①読売

2匹とも、ちょっと変わった形の笠を頭に被っていますが、八つ折編笠というものです。いろは歌や流行の童謡の本を、読み唄いながら売り歩く読売という商売です。「これまでが上の文句。さ

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病気軍 VS 薬軍の戦いをリポートしてみた

病気軍 VS 薬軍の戦いをリポートしてみた

妖怪の姿をした病気たちと、擬人化された薬たちとの戦いを描いたユニークな作品です。描いたのは、歌川国芳の門下である歌川芳虎。動物や器物などを擬人化してユーモラスに描く手法は、国芳が天保期(1830~44)の終わり頃から盛んに手掛けており、弟子たちも数多くの作品を残しています。ここでは、たくさんの薬や病気たちが各所で戦いを繰り広げる本作を、細部まで見てみましょう。

画面右で、薬軍の指揮をとっているの

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江戸っ子は雪が降っても素足で外を歩いていた?という話

江戸っ子は雪が降っても素足で外を歩いていた?という話

雪が降っている中、素足のままで外に出る人はそれほど多くないかと思います。しかし、江戸時代の浮世絵を見てみると、素足で足駄を履いている人が頻繁に登場します。今回は、雪の様子を描いた浮世絵の中から、人々の足元の様子に注目してみましょう。

浮世絵では、雪の中を歩く女性たちの姿が頻繁に描かれています。例えば、花魁道中の様子を描いた歌川国貞の「松葉屋内 代々山 かけを にしき」を見てみましょう。

黒いカ

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歌川広重の梅の浮世絵で春の訪れを感じてみた

歌川広重の梅の浮世絵で春の訪れを感じてみた

立春を過ぎると、暦の上ではもう春。まだ肌寒い日が続きますが、梅の花が咲き始め、春の到来が近いことを感じさせます。今回は、一足早く春を感じるため、歌川広重が描いた梅の浮世絵をご紹介しましょう。

まずは「東都名所 亀戸梅屋舗ノ図」。江戸の町には梅の名所がいくつかありましたが、中でも一番の人気を誇ったのが亀戸の梅屋敷です。

亀戸の梅屋敷は、もともとは伊勢屋彦右衛門という商人の別荘で、正式には清香庵と

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【オンライン展覧会】                            「信じるココロ ー信仰・迷信・噂話」

【オンライン展覧会】 「信じるココロ ー信仰・迷信・噂話」

太田記念美術館にて、2022年2月4日~2月27日まで開催の「信じるココロー信仰・迷信・噂話」展のオンライン展覧会です。展示作品全56点の画像および作品解説を掲載しています。
note上では、画像をクリックすると、より大きなサイズでご覧いただけますので、美術館で実物をご覧いただくようにお楽しみいただけます。
オンライン展覧会の入館料は、実際の展覧会と同じ800円です。無料公開の下にある「記事を購入

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