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動物 記事まとめ

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浮世絵に描かれた動物たちの記事をまとめました。
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2020年9月の記事一覧

太田記念美術館の謎のアイコン「虎子石」①これって何?生き物?

太田記念美術館の公式twitterアカウントや、noteアカウントに使われている謎のアイコン。 これは何なの?石?生き物?と思われる方が多いので、改めて紹介したいと思います。 実はこのアイコンは、歌川芳員「東海道五十三次内 大磯」(※現在展示しておりません)という作品に描かれた、謎のキャラクターを切り抜いたもの。大きな石に虎の手足と尻尾、目や口と思われるものもついており、おそらく生き物なのでしょう。 名前は「虎子石」とあります。 突然現れた虎子石に、周囲の人々がびっく

浮世絵のキツネたちをご紹介します

先日のTwitterにて、明治の浮世絵師・月岡芳年が「月百姿」というシリーズの中で描いた、キツネの作品を2点、紹介しました。 大変に好評だったため、キツネ好きの方は世の中にかなり多いのでは!?、と思い、早速、他のキツネの浮世絵も紹介してみることにしました。 こちらは歌川広景の「江戸名所道戯尽 十六 王子狐火」。 二足歩行をするキツネたちが列をなしていますが、よく見ると、そこに人間が一人だけ、まぎれています。大きなザルの中にどっかりと座り、腕組みをして、ご満悦の様子です。

江戸時代のポケモン?のルーツを探ってみた

歌川芳虎が描いた「家内安全ヲ守 十二支之図」という浮世絵。おうちの安全を守るため、なんと十二支が合体したという作品です。たくさんの動物が一つになりましたので、さぞかしパワーアップしたのかと思いきや… 前足と後足をそろえ、ちょこんと立っている可愛らしい姿に。顔がネズミのためか、頼もしさはまったく感じられません。はたして、おうちの安全をしっかりと守ってくれるのか…。とっても心配になります。 こちらの作品、以前、ツイッターで紹介したところ、かなりの反響がありました。ジャンボキン