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#歴史

【オンライン展覧会】「江戸の敗者たち」展

太田記念美術館にて、2021年4月15日~5月16日まで開催の「江戸の敗者たち」展のオンライン展覧会です。展示作品全61点の画像および作品解説を掲載しています。 note上では、画像をクリックすると、より大きなサイズでご覧いただけますので、美術館で実物をご覧いただくようにお楽しみいただけます。 オンライン展覧会の入館料は、実際の展覧会と同じ800円です。無料公開の下にある「記事を購入する」をクリックしてご購入ください。一度記事をご購入されると無期限でご覧いただけます。いつでも

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最強の敗者?ー歌舞伎の悪役たち

歌舞伎を見ていると、強烈な個性を持った悪役たちがしばしば登場します。現代でも、例えば映画のスター・ウォーズではダース・ベイダーという魅力的な悪役が登場するように、悪役というのは時に主人公以上の印象を残すことが少なくありません。 そして悪役たちは、かなりの確率で正義の側の主人公たちに倒されます。勧善懲悪の物語の中では、強大な悪役が滅ぼされることが、物語の結末となっている場合が少なくないからです。つまり悪役は「負けること」が定められた人たちとも言えます。そして悪役が強大かつ個性

〈織田信長〉⇒〈小多春永〉? 浮世絵の人物名が何かおかしい件

 今回は浮世絵に描かれた、歴史上の人物の名前に関するお話。まずは、下の絵を見てみてください。 歌川芳虎「名将四天鑑 小多春永公」大判錦絵 元治元年(1864)9月 5人の武将が描いてありますが、それぞれの武将の脇に名前が書いてあります。しかし「武智光秀」とは、、?「明智光秀」ではなく?? この作品、戦国時代の武将である織田信長とその家臣団を描いた絵なのですが、武将たちの名前は下記のように、史実の名前を微妙に一部もじったものになっているのです。 織田信長 ⇒ 小多春永

義経の劇的すぎる生涯を浮世絵でたどってみた

日本人の古くからの価値観を表す言葉に「判官贔屓」があります。源平合戦で活躍しながら兄頼朝にうとまれ、滅ぼされた源義経が判官の職にあったことから、悲劇的な最期をとげた人物に同情して肩を持つ感情のことを言います。 この語源となっている源義経(1159~1189)の物語は、『平家物語』などを代表とする軍記物の中でも特に印象深いエピソードとして、江戸時代の芝居や小説などでも盛んに題材となり、数多くの浮世絵にも描かれました。なぜ、義経の人物像はこれほどまでに人々の心を惹きつけてきたの