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#歌川広重

今晩は満月なので、月の浮世絵ベスト3を選んでみた

今晩は名月。夜空に輝くお月様を眺めることはできるでしょうか。さて、浮世絵には月を描いた名品がいくつもあります。今回はその中から、個人的にグッとくる、月の浮世絵ベスト3を選んでみました。(あくまで個人的な独断と偏見によるものです) ①歌川広重「名所江戸百景 猿わか町よるの景」 歌舞伎の芝居小屋が立ち並んだ、猿若町の夜の景色。通りには、芝居小屋から帰る客たちの姿が。薄い藍色のグラデーションで表現された夜空が美しいですね。版木の木目がうっすらと紙に摺られていることも分かります。

光の色を描き分けるー歌川広重「名所江戸百景 猿わか町よるの景」

歌川広重が晩年、亡くなるまでの約2年半の間に自らの集大成として精力を傾けたのが「名所江戸百景」である。江戸の名所を切り取った風景画のシリーズで、広重が手掛けた点数は118点にのぼる。 有名作を多く含むが、秋の夜長にじっくり眺めたい名作としては、月の光を見事に描写した「猿わか町よるの景」を選びたい。 場所は猿若町。今の東京都台東区浅草6丁目、浅草寺の北東である。森田座、市村座、中村座という、江戸っ子たちに大人気の娯楽であった歌舞伎を上演する芝居小屋が、一ヶ所に集められた繁華

広重の雪の浮世絵、ベスト4を選んでみた

雪景色を描くのがもっとも上手い浮世絵師は誰かかと問われれば、やはり歌川広重が筆頭にあげられるでしょう。しかも、ただ単に雪景色をたくさん描いているだけでなく、その構図は作品によってさまざまに工夫が凝らされています。そこで、広重の雪の浮世絵から、傑作の4点を筆者の個人的な好みで選んでみました。あなたはどの雪景色が一番好きですか? ※記事の最後に人気投票結果があります。かなりの接戦になっていますので、ぜひご覧ください。 ①歌川広重「東海道五拾三次之内 蒲原 夜之雪」まずは広重の