はみ出す富士山ー広重と北斎
東海道に53ある宿場町の中で、富士山の巨大な姿を堪能することができた場所が、原宿です。現在の静岡県沼津市原に位置します。
歌川広重は、「五十三次名所図会 十四 原 あし鷹山不二眺望」を描く際、富士山の巨大さを強調させるテクニックを用いています。
富士山の山頂を、作品の枠線からはみ出させることによって、富士山の高さをより印象強くしているのです。
実は、広重は東海道の原宿を描く際、このテクニックを多用しています。一番初めに描いた東海道シリーズである、保永堂版東海道「東海道五