【オンライン展覧会】コロナ退散祈願!御利益浮世絵展
2022年1月、多くの都道府県でまん延防止等重点措置が発令されました。2020年より続く新型コロナウイルス感染拡大は2年近く経った今でも収まりそうにありません。
時代をさかのぼれば、江戸時代における感染症に対する恐怖は、現代をはるかに上回るものでした。人々は厄災に打ち勝つため、神や仏に祈りをささげたり、あるいは、疫病や厄災を退散させるための浮世絵を壁に貼ったりしていたのです。
そこで、新型コロナウイルス退散を祈願して、ご利益のありそうな浮世絵8点を集め、オンライン上で紹介することとしました。護符代わりに、ぜひお手元でじっくりとご鑑賞ください。
【購入にあたってのご注意】
・この記事は有料記事です。1点まで無料で公開していますが、8点全てをご覧いただくためには、無料公開の下にある「記事を購入する」をクリックしてご購入ください。
・料金は200円です。
・無期限でご覧いただけます。
①歌川芳虎「家内安全ヲ守 十二支之図」
おうちの安全を守るため、十二支の動物たちが合体したという浮世絵です。ただ、顔がネズミのためか、ちょっと可愛らしい姿に。おうちの安全をちゃんと守ってくれるか心配です…。
ちなみに、どこにどの動物たちがいるかは、下の図をご参照ください。分かりづらいところでは、「辰」は龍の体をまとっている炎、「寅」は背中の縞模様、「亥」は腰や太ももの毛並みとなっています。
なお、画面の上に書き添えられた和歌は、「うきたつや 虎にをき稲 とり込みて もううまいぬる ひつじさるころ」。
十二支を読み込んだ狂歌になっており、詳しく見てみると、「う(卯)きたつ(辰)や 虎(寅)にをき稲(亥子) とり(酉)込み(巳)て もう(丑)うま(午)いぬ(戌)る ひつじ(未)さる(申)ころ」。丑を「もう」と読んでいるところがポイントです。
意味としては、寅の刻(午前4時頃)に起きて稲を取り込んでいたら、もう正午は過ぎ去り、未か申の刻になってしまったという、たわいもない内容になっています。さらに詳しい情報は次の記事をご参照ください。
ここから先は
¥ 200
この記事が参加している募集
新型コロナの影響で入館者数が大幅に減少しております。これからも美術館の運営を続けていくため、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。