歌川広重の「名所江戸百景」でお花見を楽しもう
桜が満開の季節です。浮世絵には桜を描いた作品がいくつもありますが、その制作数がもっとも多いのが、風景画の名手である歌川広重です。広重の最晩年の代表作「名所江戸百景」にも、桜の花は数多く登場します。今回は広重の「名所江戸百景」の中から、特に桜が満開に咲いている様子を描いた名品4点をご紹介します。
①「千駄木団子坂花屋敷」
現在の東京都文京区千駄木にある団子坂。そのすぐそばに、植木屋の楠田宇平次が開いた花屋敷という庭園がありました。その広さは2500坪。梅や桜など、四季折々の