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2022年2月の記事一覧

歌川広重の梅の浮世絵で春の訪れを感じてみた

立春を過ぎると、暦の上ではもう春。まだ肌寒い日が続きますが、梅の花が咲き始め、春の到来が近いことを感じさせます。今回は、一足早く春を感じるため、歌川広重が描いた梅の浮世絵をご紹介しましょう。 まずは「東都名所 亀戸梅屋舗ノ図」。江戸の町には梅の名所がいくつかありましたが、中でも一番の人気を誇ったのが亀戸の梅屋敷です。 亀戸の梅屋敷は、もともとは伊勢屋彦右衛門という商人の別荘で、正式には清香庵と称しますが、庭園にたくさんの梅の木が植えられていたことから梅屋敷と呼ばれ、大勢の

江戸っ子は雪が降っても素足で外を歩いていた?という話

雪が降っている中、素足のままで外に出る人はそれほど多くないかと思います。しかし、江戸時代の浮世絵を見てみると、素足で足駄を履いている人が頻繁に登場します。今回は、雪の様子を描いた浮世絵の中から、人々の足元の様子に注目してみましょう。 浮世絵では、雪の中を歩く女性たちの姿が頻繁に描かれています。例えば、花魁道中の様子を描いた歌川国貞の「松葉屋内 代々山 かけを にしき」を見てみましょう。 黒いカラスと白いサギの模様がある豪華な打掛を着た花魁が、雪の積もる中を闊歩しています。