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動物 記事まとめ

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浮世絵に描かれた動物たちの記事をまとめました。
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2021年12月の記事一覧

#キュレーターバトル #ヘンな生きもの をまとめました。

NHKびじゅつ委員長 @nhk_bijutsu のツイッターが繰り出す“お題”に、全国の美術館・博物館のキュレーターたちが、「秘蔵の逸品」「謎めいた珍品」で戦いを挑む、「#キュレーターバトル」という企画が始まりました。 第1回のお題は「#ヘンないきもの」。2021年12月20日に最初のツイートをして以来、日本全国の博物館・美術館にご参加いただいておりますが、ハッシュタグをさかのぼるのは大変かと思います。 そこで、参加館ごとにツイートをまとめてみました(投稿順です)。太田記

江戸時代のイヌが雪の中を駆けまわっているのか、確かめてみた。

童謡「雪」では、雪が降ると「♬犬は喜び、庭駆けまわり~、猫はこたつで丸くなる~」というフレーズがあります。以前の記事では、こたつで丸くなっている江戸時代のネコたちを紹介しました。 それでは、江戸時代の犬たちは雪が降ると喜んで庭を駆け回るのでしょうか?今回は、歌川広重が描いた浮世絵の中から、雪の中の犬たちの様子をご紹介します。 まずは「名所江戸八景 浅草の暮雪」という作品です。雪が降り積もる中、傘をさしながら隅田川のほとりを歩く3人の女性たち。背景には吾妻橋や浅草寺が見えま

2022年の干支・寅にちなんで、虎の浮世絵を紹介します。

2022年の干支は寅。それにちなんで、浮世絵に描かれた虎たちをご紹介しましょう。 まずは、葛飾北斎が数え90歳、亡くなる数か月前に描いた肉筆画「雨中の虎」です。雨が降る中、虎が上空を睨みつけて、雄たけびをあげています。 もともとこの「雨中の虎」は「龍図」(ギメ東洋美術館蔵)と双福になるよう制作されました。虎の視線の先には龍がいて、虎は龍に向かって雄たけびをあげているのです。 虎のプロポーションをよく見てみると、首や尾っぽが異様に長かったり、足もかなり大きかったりしていて

江戸時代のネコもこたつで丸くなるようです。

寒い季節になると、こたつが恋しくなってきます。童謡「雪」には「猫はこたつで丸くなる」というフレーズがありますが、江戸時代のネコたちはどうだったのでしょうか。今回は、こたつで丸くなっているネコたちの浮世絵をご紹介しましょう。 こちらは鈴木春信の「水仙花」。2人の男女がこたつに入っています。左の青年が、読書をしているふりをしながら、右の娘に足でちょっかいを出したようです。娘は、ちょっと腹が立ったのか、お返しにとばかり、男性の足をくすぐっています。 そんな2人の痴話喧嘩にはまっ