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動物 記事まとめ

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浮世絵に描かれた動物たちの記事をまとめました。
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2021年5月の記事一覧

鳥人たちのお座敷芸を楽しんでみた

落合芳幾の「諸鳥芸づくし」。頭は鳥、体は人間の姿をした鳥人たちが、お座敷芸をしているという、ユーモラスでかわいらしい浮世絵です。今回は、鳥人たちが披露しているお座敷芸を一つ一つ解説してみることにしましょう。 ①セキレイまずは上の方から見ていくことにしましょう。トップバッターは右上にいる「鶺鴒(せきれい)」。お披露目するのは「尻振り(しりふり)」です。 セキレイといえば、長い尾羽を動かす「尾振り」の動作が特徴。片足立ちでお尻を突き出し、尾羽に見立てた帯を上下に振っています。

鳥人たちの喧嘩を観戦してみた

先日Twitterにて紹介したこちらの作品。頭がツバメ、体が人間の鳥人ですが、その表情はプロ野球・東京ヤクルトスワローズのマスコットキャラクター、つば九郎をなぜか思い出してしまいます。 この作品の全体はご覧の通り。歌川芳藤(よしふじ)という絵師による、「廓通色々青楼全盛」という作品です。慶応3年(1867)作。 画像が小さくてちょっと見づらいかもしれませんが、ツバメだけでなく、いろいろな種類の鳥人たちがいます。さらには普通の姿をした人たち。今回はこの歌川芳藤の「廓通色々青